介護士は、食事や入浴、排泄などの身体介助だけでなく、利用者とのコミュニケーションも重要な仕事の一つです。質の高い介護サービスを提供するためには、利用者との良好な信頼関係を築くことが欠かせません。
利用者とコミュニケーションを取る際に最も大切なのは、ご高齢の利用者の尊厳を守り、敬意を持って接することです。利用者の世代はみんな人生経験が豊富で、様々な価値観を持っています。介護士は、利用者一人ひとりの価値観を尊重し、個性を理解しようと努めることが大切です。
また、よりコミュニケーションを円滑にするためには、言葉遣いや話し方にも気を配る必要があります。仲良くなるためにくだけた言葉を使うケースもありますが、それを聞いて嫌がる利用者もいるため、基本は敬語を心がけるのが無難です。
さらに、人は老化が進むにつれて自然と耳が遠くなったり、言葉が聞き取りにくくなったりするものです。それを踏まえ、ゆっくりとはっきりとした口調で話すようにしましょう。また、専門用語や難しい言葉は避け、利用者が理解しやすい言葉を選ぶことも大切です。
会話の内容は一方通行にならないように、双方向のキャッチボールを心がけましょう。利用者の話に耳を傾け、相づちを打ったり、質問をしたりしながら会話を盛り上げていくと、スムーズなやりとりができます。
利用者は、自分の話を聞いてもらえることで、安心感や喜びを感じます。利用者と親睦を深めたいなら、こまめな声掛けを意識しながら、相手の気持ちに寄り添うことを重視してみてください。